地震や台風、豪雨、大雪などの自然災害、火災や大規模停電——私たちを脅かす事態は、いつ起きてもおかしくありません。北海道支部では、オストメイトの皆さんが「もしも」の時に慌てず行動できるよう、防災ブックレット「災害は、突然やってくる。」(全6ページ)を作成しました。

このページの下部でブックレットの全ページをご覧いただけます。PDFのダウンロード・印刷もできますので、ご家族やお仲間との情報共有にもぜひご活用ください。

被災したオストメイトの声に学ぶ

過去の災害では、多くのオストメイトが困難に直面しました。ブックレットでは、被災された方々の声を紹介しています。

  • 「着の身着のままで避難し、装具を持ち出せませんでした」(阪神・淡路大震災/1995年)
  • 「交換する場所がなく、人目を避けながら過ごしました」(東日本大震災/2011年)
  • 「停電で夜は真っ暗。懐中電灯がどれほど大切か痛感しました」(北海道胆振東部地震/2018年)
  • 「装具は届いたけれど、その情報が分からず不安でした」(能登半島地震/2024年)

共通していたのは、装具の不足・断水・交換場所がない・情報が届かない・停電・支援の受け方が分からないという困りごとです。これらの不安は、事前の備えで減らすことができます。

今日からできる6つの備え

  1. 装具は多めに備える — 災害時は物流が止まることもあります。普段から7日分以上を目安に保管しましょう
  2. 防災リュックを準備する — 装具・皮膚保護剤・消臭袋・ウェットティッシュ・飲料水・常備薬などをまとめ、定期的に中身を確認しましょう
  3. 普段から持ち歩く — 装具1〜2枚・ごみ袋・消臭袋などを小さなポーチにまとめておくと、外出先でも安心です
  4. 家族や周囲の人に伝える — ストーマのこと、必要なもの、交換方法などを身近な人に伝えておくと、いざという時に安心して助けを求められます
  5. 情報を確認しておく — 災害時の連絡先(家族・支部など)・装具販売店・かかりつけ病院・支援制度の情報をスマホやノートにメモしておきましょう
  6. 非常用電源や照明を準備する — 懐中電灯・ランタン・モバイルバッテリー・乾電池・ラジオなど。夜間の装具交換にも役立ちます

災害時に大切な3つの「助け」

災害時には、自助(自分・家族で守ること)、共助(地域・仲間で助け合うこと)、公助(行政・関係機関の支援を受けること)の3つの「助け」がありますが、すべての土台は「自助」です。災害発生直後は行政も被災しており、支援はすぐには届きません。

災害時には、装具メーカー・装具販売店・日本オストミー協会などが連携するストーマ用品セーフティーネット(OAS)が、ストーマ用品の供給や情報提供を行います。支援が始まるまでには時間がかかります。支援を待つのではなく、支援が届くまで自分を守る備えを心がけ、必要な時は遠慮なく支援を求めましょう。

避難所生活で気をつけたいこと

  • 避難したら、まず最初にトイレの場所と数を確認しましょう(多目的トイレの場所もチェック)
  • 断水時は限られた水を大切に。ウェットティッシュや除菌シートを上手に活用しましょう
  • 装具の残数を常に把握し、不足しそうな場合は早めに避難所の担当者へ伝えましょう
  • 汗や蒸れ、交換間隔があくことによる皮膚トラブルに注意しましょう
  • 交換場所は、多目的トイレや間仕切りのある場所、カーテンやポンチョなども活用してプライバシーを確保しましょう
  • 困ったことや不安なことは、一人で抱え込まず、避難所の職員や近くの人に相談しましょう

オストメイトであることを伝えるのは、特別扱いを受けることではなく、必要な支援を受けるための大切な情報です。我慢しないことも、大切な防災です。

災害が落ち着いたら

  • 不足した装具を補充する(販売店やOAS、日本オストミー協会へ連絡)
  • 使用した非常用品を補充し、次の備えに備える
  • 体調や皮膚の状態に気になることがあれば、早めに医療機関を受診する
  • 困ったことや分からないことは、販売店や日本オストミー協会、OASへ相談する
  • 無理をせず、心と体を休める

災害への備えは、一度きりではありません。今回の経験を、次の備えにつなげましょう。

防災チェックリストを印刷して活用を

ブックレットの最終ページは、備えの状況を確認できる「防災チェックリスト」と、ストーマの種類・使用装具のメーカー・製品名・かかりつけ医・緊急連絡先などを書き込める「私の事、書いておこう!」のシートになっています。印刷して記入し、非常用持ち出し袋に装具と一緒に保管しておくことをおすすめします。内容は定期的に見直しましょう。

困った時は、一人で悩まないでください

北海道支部では、オストメイトの皆さんが安心して暮らせるよう、相談・支援活動を行っています。お気軽にご連絡ください

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